事例1 健康茶通販で通販年商40億円達成
背景
A社は業務用食品の製造会社で創業57年の歴史ある会社です。新規事業として健康茶の製造、販売を行うことになり、販路として通信販売を選択しました。しかしながら、会社として通信販売へのチャレンジは初めてで知見がなかったために、打つべき施策や将来の展望が描けない状態にありました。
そこで、弊社が通販ビジネスに精通している点を評価いただき、支援を行うこととなりました。支援にあたって、現状把握をしていく中で、以下の課題が浮き彫りとなりました。
課題
通販事業に対する知識不足
通販実務経験のある社員がいない上に、当時、通販ビジネスに詳しくないコンサルタントにアドバイスをもらっていました。通販経験がないので、自分達が実施していることが正しいかどうかがわからず不安であったのと、今後の事業拡大の絵が描けない状態に陥っていました。
新規客獲得のための広告活用ができていなかった
TVの情報番組で取り上げられたおかげで、新規客は獲得できていましたが、獲得人数は月によってバラつきがあり、不安定な状態でした。また、通販事業拡大のために広告の活用をしなくてはいけないのですが、どのような手順で活用していくのが良いのか、どの広告代理店と付き合っていけば良いのか全くわからない状態でした。
定期コースへの引き上げ率、継続率が悪かった
お試し品購入客の定期コースへの案内が不十分で、かつ、同梱ツールも整備できていなかったので、定期コースへの引き上げ率が20%と低い数字でした。また、定期コースの設計が不十分で離脱率が高かったのと、お客様に継続する重要性を十分に伝えられていなかったため、定期コースの継続率も悪い状態でした。
まずは、通販事業に対する基本知識を学び、基本に忠実に取り組んでいくことをアドバイスすることにしました。A社が取り組む通販は単品リピート通販(または、単品通販)と呼ばれるビジネスモデル。少ない主力品に経営資源を集中して、売上拡大を目指すモデルの理解が出発点になります。そして、課題に対して、以下の解決策を実行したところ、成果につながり、広告費をアップさせることで事業拡大に成功しました。
解決策
通販の基礎知識を学ぶため、経営者を含む 社員に研修を実施
毎月1回の打ち合わせで単品リピート通販ビジネスの基礎知識と他社事例を伝え、様々な施策を考える基礎を作りました。その上で、自社の強み、商品のターゲット、他社品との優位性、広告予算、人員を勘案し、販売戦略を立案しました。単品リピート通販ビジネスは商品も媒体も1つに集中することがポイントなので、経営資源を主力品に集中させました。
広告表現・同梱ツールの制作、社内体制を整備
信頼できるパートナー企業の中から、単品リピート通販ビジネスの経験が豊富な広告代理店を起用し、広告と同梱ツールの制作を依頼しました。また、顧客管理システムが定期コースの運用に不適なものであったため、定期コースの運用が得意なシステムに変更しました。
そして、広告展開前に初回同梱ツールを整備すると共に、初回購入者のリピート促進のためのフォローを設計しました。
広告の活用と定期コース引き上げ強化
ターゲットである50代以上の男女にリーチでき、部当たり単価が低い新聞を主要媒体として選定しました。紙広告は代理店によって仕切り値が違うため、新聞を比較的安価に仕切れる広告代理店を起用しました。
また、定期コースの引き上げ率を上げるために、コールセンターでお試し品の注文を受ける際に、その場で定期コースの提案を行う取り組みを強化していきました。トークスクリプト作成のアドバイスやコールセンターとのミーティングにも一緒に参加し、アドバイスを行っていきました。その結果、定期引き上げ率は20%から40%強とアップしました。
リピート施策の強化で継続率アップ
定期コースの設計を見直すと共に、同梱ツールを整備し、継続する重要性についてのツールやお客様の声ツールの充実を図りました。
同梱ツールは何が必要か、そのツールを制作する上でのアドバイスを行いました。A社の商品は品質面で競合に対し、優位性があったためツールが整備され、商品・会社の情報が伝わることで継続率はアップしていきました。