ファンサイトを活用した商品開発
しかしながら、ファンサイトのようなコミュニティサイトを立上げたものの、どのように活用をすれば良いのかと目的が曖昧なまま始め、上手く活用出来ていない、リスクを考えてつぶやきへの返信に踏み切れないという企業も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は通販業界にとどまらず、他業種で、SNSを上手く活用をしている事例についてご紹介したいと思います。
■カルビーのファンサイトを利用した商品開発
カルビーは人気が高いじゃがりこのファンが参加するコミュニティサイト『じゃがり校』を2007年に作り、商品開発に活用をしています。
このファンサイトを架空の『学校』に仕立て、入学希望者は入試を受け、合格すると3年間「国語」や「英語」などを学びます。毎年末から翌年3月まで実施される入試では、商品への熱い想いを小論文にしてもらうなどし、ハードルを設けることで熱い想いを持った真剣なファンを集める事に役立っているようです。
毎年、4月に生徒から募集する新しい味の案は、約1,000案。それを学校側が40案に絞り、生徒の投票で10案選び、さらに、投票して1番人気の味を商品化し、パッケージ案なども同様に決めていきます。
試作品は、500人の希望者に送り、味などを評価してもらい、純度の高い意見を集めています。
(引用元:日経MJ2014年4月2日)
5つのポイント
1:入試や授業を受けるといったハードルを設け、尚且つ遊び心をくすぐりながら、ファンの参加意識を高めていること。
2:消費者の生の声を集め、さらに投票で1番人気の物を商品化するという流れを作ることで、商品開発時点でテストマーケティングが行われていること
3:社内で考えつかなかったような新しい発想が生まれる
4:ターゲットであるお客様の声から生まれた商品であることから、全く売れないというリスク回避にもつながる。
5:交流を通して、商品開発にとどまるだけでなく、ファン育成に役立てている
今回のこの事例は、顧客リスト、購入履歴を既に自社で持っている通販各社にとっては活用のヒントが多く含まれているのではないでしょうか。
消費者調査を行う際に、バイアスがかからないという意味では、商品について、会社について知らない人達の意見を聞くことは有効的ですが、自社の顧客と同じターゲット層が求めている商品、サービスについて調査を行うのであれば、自社の商品について、自社について理解を持っているユーザーの意見を先ずは聞き出すことから始めても良いのではないでしょうか?
その意味で、このじゃかり校は、SNSの特徴を上手く活用をしている事例と言えるでしょう。
このようなお客様の声を吸い上げ、商品開発に活用するという仕組みを定着させその手段の1つとして、SNSの活用を考えてみてはいかがでしょうか?
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