一本足打法からの脱却を目指す
最近、第2の主力品を開発し育成していきたいという相談を受ける機会が増えました。単品リピート通販ビジネスは1つの商品に経営資源を集中させ事業を拡大するモデルですが、市場の成熟化が進み、一昔前のような急速な売上アップが難しくなってきています。
各社、主力品の売上が踊り場を迎える中、新商品を開発し、育てていく時期に差し掛かっていると言えます。特に主力品が1つしかない会社は一本足打法からの脱却を急ぐ必要があります。商品開発は当り外れが激しい上に開発にも時間がかかるので早めに着手することが重要です。
自社の強みを再確認する
新商品の開発を検討するにあたっては、自社の強みを再確認することが大切です。お客様は自社の強みにお金を払っています。コールセンターの顧客対応、同梱物やSNSなどでの情報発信、独自原料、クリエイティブ力など自社が持っている強みが何かを改めて整理してましょう。
自社の強みを生かさず、市場で売れている商品を追いかけたり、今後売れそうという情報を鵜呑みにしていても発売後、商品の育成で苦労をします。また、現在お付き合いしているお客様と違う属性をターゲットにするとお客様対応や情報発信で経験値が生かせなくなります。
新商品のアイデアは数多く出すこと
新商品の開発にあたっては、まずアイデアの数が大切です。アイデアを出せるだけ出した後でどの案を採用するかを絞り込んでいきます。私は以前勤めていた食品メーカーでは商品開発部署にいたのですが、開発会議では10名の課員が1人300個以上のアイデアを持ち寄り、検討を行っていました。開発会議直前に考えていても数が出ないので、日頃から自然と商品案を考える意識づけができていました。
商品開発力の高さが評価されている小林製薬では8年前から「全社員アイデア大会」を開催しています。この日は全社員が通常業務から離れ新商品のアイデア会議を行います。30年間続いている新商品の提案制度も全社員が対象となっており、アイデアを考える環境作りとそこから出るアイデアの数を大切にしています。
商品開発に携わる社員数は限られるので、全社員が新商品開発への意識を持つことで多くのアイデアを集めることができるようになります。
広告で新規獲得ができる商品の開発を目指す
広告で新規獲得ができる商品が多いほど、広告展開はしやすくなります。1商品だとクリエイティブの疲弊や市場環境の影響を受けやすくなるためです。主力品を開発、育成していくにあたっては、広告による新規獲得を開発段階から意識することが大切です。何となく、とりあえずで開発した商品だと売れる可能性は非常に低くなります。ぜひ、新商品開発に当たっては社内の英知を結集して取り組んでいってください。
なお、小林製薬の取り組みについては以下のサイトを参考にいたしました。
https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2021/210818_01/
商品を作る時から、新規客獲得のことを考え、広告も並行して作ることが大切です。
下記の記事も併せてご覧ください。
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