自社の強みを伸ばす-他社には無い価値を追求する

お客様は商品を購入する際には意識しているかどうかは抜きにして必ず理由を持っており、お客様はその会社の持つ強みにお金を払っています。よって、その理由こそが自社の強みであることをまずは認識しないといけません。

他社にない魅力的なオリジナル商品を販売しているのか、他社よりも安い価格で販売しているのか、丁寧な接客やきめ細かいお客様対応が評価されているのか、販売手法に長けているのか、理由は様々ですが、各会社は他社に負けない自社の強みを必ず持っているはずです。


自社の強みを活かした通販ビジネス参入

あるペット関連商品の通販を行っている会社は長年、ペット業界で事業を営んでおり、業界事情に精通すると共にペットへの深い愛情や飼い主の心理状態についても知見を持っていました。通販事業に新規参入した際にも、飼い主の心理状態や困っていることを把握しているので、共感、支持されやすい情報発信をすることができ、順調に売上を伸ばすことができました。

オリジナル商品である消臭剤の広告では商品が持つ消臭力をアピールしつつも「ペットの目や口に入っても害はありません」と飼い主が心配しそうな点を先回りしてお伝えするようにしています。このように飼い主の心に寄り添うような情報発信ができるのはこの会社の大きな強みになっています。

通販会社A社は、異業種から化粧品通販事業をスタートさせました。本業で電話営業を得意としており、通販事業参入時にもこの強みを活かすこととしました。オペレーターはお客様にお電話をして、お客様のお悩みに耳を傾け、その解決方法と商品の説明を行っていきます。普段からお客様との会話に慣れていることもあり、自然な会話を通して、お客様に納得して頂いたうえで商品販売へと結び付けることに成功しています。

食品通販会社B社は、通販事業に参入する際、外部のOEM会社を頼らずに、食品メーカーとしての研究、開発力を強みに健康茶の開発を行いました。素材のもつ栄養価、美味しさを引き出すために試行錯誤を繰り返しながら焙煎技術を磨き、ついにスッキリとした風味豊かな味わいの健康茶を作り出すことが出来ました。

さらに、こだわったのは、素材を仕入れるのではなく、自社で育てて生産をすることで、生産から製造、販売まで一貫した体制作りをすることです。素材を活かしながらも、美味しさを実現するという強いこだわりが強みとして発揮され、多くのお客様から好評を頂いております。


競合に勝てる強みを活かす

自社の強みに加えて競合と比較して、どの要素で強みを発揮してリピートにつなげるのかも考えなくてはいけません。

健康食品通販会社C社はお客様担当制を採用しており、オペレーターがお客様との信頼関係を築くのが上手であるという強みがあります。主力商品は1ヶ月分1万円前後の健康食品なのですが、売価5千円台の化粧品を開発し、電話を主体に販売することに成功しました。

この化粧品は競合品と比較するとやや売価が高いのですが、不特定多数向けの広告ではなく、既存客向けに電話での販売という自社の強みを活かすことで成果につながりました。また、1万円前後の主力商品を購入している客層なので、5千円台の化粧品に対し、割高感を感じにくく販売しやすかったという要因もありました。

化粧品通販会社D社は独自原料を保有しており、それを差別化にして商品の販売を行っています。その原料に関しては他社に卸すことはせず、自社独自の原料であることをアピールできるようにしています。

化粧品通販会社E社は、本社に化粧品工場を持っているという強みを最大限に発揮しています。自社工場があることで、こだわりのある商品開発をスムーズに行えることはもちろんのこと、ノベルティとして活用できる非売品の開発をも可能としています。さらに、工場見学や夏休み、ハロウィン、クリスマスといった季節毎のイベントを開催し、お客様に工場に来てもらい関係性の強化を実現しています。このように工場をお客様との出会いの場、関係作りの場として活用している通販企業は少ないこともあり、大きな強みとなっています。


経営者が持つ強みを活かす

多くの場合を見ていると経営者の強みがそのまま会社の強みになっていることが多くあります。

ある経営者はWEB広告の運用ノウハウを持っており広告代理店に任せることなく、自社で広告運用をしています。広告のテストや運用面での改善もスピーディーに行えることから、短期間に通販事業の基盤を作ることに成功しました。

また、ある経営者は電話での販売が得意でそのノウハウで事業を大きくさせていました。新規事業として通販事業に参入する際にも自社でコールセンターを構え、オペレーターの販売を指導しながら成果を出していきました。このように経営者は特に自分の強みを認識し、どう活かすかという点は重要で強みを生かせている場合は売上も順調に上がっていきます。


強みを活かせないと売上が上がりにくい

一方で、会社が持つ強みを上手に発揮できないとなかなか売上が上がらず苦労いたします。

ある化粧品卸売業の会社が通販にチャレンジした時のことです。当初は卸先の化粧品販売店の反発を恐れて健康食品の新商品を開発し、販売を始めました。ただ、化粧品と違って健康食品の販売は経験がなかったのでなかなか要領が掴めず、当初、非常に苦戦をしました。そこで方針を変えて、化粧品の通販専用商品を開発し、慣れている化粧品の販売に注力したところようやく自社の経験を活かすことができ、事業を軌道に乗せることができました。

また、ある通販会社はDMの表現が上手で安定したリピート売上を作っていましたが、会社の方針で経費削減のためDMの送付数を減らし、WEBにお客様を誘導する施策にシフトしました。しかし、WEBへの誘導が当初の目論見ほど上手にできず、DMの表現という強みも生かせなかった結果、大きく売上を落とすことになってしまいました。その後、DMを再開させましたが以前のような売上に戻ることはありませんでした。

このように自社が本来持っている強みを上手に発揮できないと成果を出すのは難しくなってしまいます。まずは自社の強み、競合に対しての優位性を認識し、いかにその強みを生かしていくかが大切です。


自社の強みを表現しよう

自社の強みを表現するためには、まず自社の強みを認識する必要があります。

これは社内で集まって自社の強みを皆であげていくとスムーズに確認することができます。強みが多い会社では30個くらいすぐにあがります。自社独自の成分や技術、こだわり、開発ストーリー、歴史など自社の強みを数多くあげた後は、その強みをお客様が見る広告、DM、同梱物等でわかりやすく表現されているかを確認する必要があります。

自社の強みは広告の受電時にお客様からヒアリングをしたり、優良客にアンケートをとったりすることで確認をすることができます。そもそもお客様はなぜ商品を購入してくださっているのか?改めて振り返ってみると自社の強みが再確認できるかと思います。強みの再確認とその強みがわかりやすく表現されているか、ぜひ確認してみてください。



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