根本原因の追及が大切
ミーティングの際、課題に対する根本原因の追及を行う前に、課題解決のための施策の打ち合わせに多くの時間を割いている光景をよく見かけます。
例えば、定期の解約率が高いという課題に対して、解約申し入れの電話があった際に、どのようにして解約させないかという議論ばかりしていても本当の意味での解決につながりません。そもそも、何故、お客様が定期を解約してしまうのかという根本原因を先ず考えることが、課題解決の糸口につながります。
『商品価格が高い』から解約するという理由一つをとっても、企業によりその根本的な原因は異なっています。
通販企業A社は、新規客獲得の広告で本商品の価格を大幅に下げた割引率の設定をしています。初回はその割引率に魅力を感じて購入する顧客が多くいても、2回目に購入する際に、本来の購入価格を見て、高いと感じてしまう顧客がいることは容易に想像できます。顧客にとっては、初回に購入したときの価格がその商品の価値であると認識をしてしまうためです。
『価格が高いから購入しない』という理由に対して、その原因追及をせずに、購入しやすいような価格にしようと値引きをしてしまっては本末転倒です。価値を下げない為にはどうすればよいのか?という解決策を考えることがこの場合重要であることが分かります。
通販企業B社のお客様の声を見ると、価格が高いと言っている顧客と、安いと言っている顧客に二極化していることが分かりました。そこで、さらに調べていくと、商品の使い方を熟知している人からの評価は高く、企業が推奨している使い方をせず自己流で使っている人からの評価が低い傾向にあることが分かりました。商品の価格自体に問題があるのではなく、効果を実感できないことで価格が高いと感じさせていたのです。そこで、商品の効果を実感してもらうためにいかに正しい使い方を伝えていくかというということを考えるようになりました。
通販企業C社は、商品と一緒に送るパンフレットに商品に関する情報をあまり載せていませんでした。職人により時間をかけて作られているという魅力、また、少し変わった形状である理由など商品価値を全くお客様に伝えていませんでした。そこで、伝えきれていない商品情報を丁寧に伝えるようにしたところ、喜びの声が増え、定期解約の理由から、価格高いという意見が減っていきました。
このように、『商品の価格が高いから定期を解約する』という言葉だけを鵜呑みしていては、本当の意味での解決に繋がらないということが分かります。お客様にヒアリングした言葉をヒントにいかに根本原因まで掘り下げることが出来るかが課題解決にとって重要になります。もし、施策を講じてもなかなか成果が出ないという場合は、根本原因の追及が出来ているかと振り返ってみてはいかがでしょうか?
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