定期コースへの引上げ率を上げるためのコールセンターとの関わり方

テレビや新聞などのオフライン広告を活用して新規客を獲得している通販会社は、受電時に定期コースへの引上げをしています。その際、多くの通販会社は、自社での受電だけでなく、外部のコールセンターを活用しています。


引上げ率アップに関しては、コールセンターは電話のプロだからといって安心して任せっきりにしていると、思うような成果を上げることができません。いかに通販会社側が主体性を持って彼らと関わっていくかが大切です。


時々見かけるのが、月に1度のコールセンターとの打合せの際、何とか数字を目標値まで上げて欲しいと要望を繰り返すばかりで、具体的にどのようにして数字を上げていくのかを話し合っていない場面です。


また、通販企業側に数名の担当者がいる場合に起こりがちなのが、コールセンターへの要望が人によりバラバラで一貫性が無く、表現も曖昧で、コールセンター側がどうすればよいのかを迷わせてしまうことです。

 

要望は社内で統一する

健康食品通販会社A社は、通話録音を取り寄せ、モニタリングを行っています。その際に、通話録音を聞いて感じることを各自がそれぞれエクセルに記載し、それら内容を社内で取りまとめることなくフィードバックしていました。


そのため、「もっとゆっくり話して欲しい」「もう少し通話時間を短く出来ないのか?」など、「もっとゆっくり」とはどのレベルなのか?「通話時間を短くするのであれば、もっと早く話した方が良いのか」など、どのような対応をすれば良いのか迷わせていました。

本来なら、事前に、自社なりの理想とする話すスピードや話し方をすり合わせ、それをもとに、各自がモニタリングを行っていけば、バラバラな意見にならなかったはずです。

 

SV、オペレーターのモチベーションアップに着目

化粧品通販会社B社は、通話録音を聞きフィードバックする際に必ず、オペレーターの良い点を見つけ、それと併せて、直してもらいたい点を伝えるようにしています。これは、SVが、各オペレーターにクライアント側の要望を伝える時、褒めることから始めた方が円滑なコミュニケーションが成り立つためです。また、オペレーターもクライアント側が自分を認識し褒めてくれいると分かると気持ちも前向きになります。


健康食品通販会社C社は、オペレーターのモチベーションアップを目的に、毎月、定期引上げ率が高い人には、自社商品をプレゼントしています。ただ、定期引上げ率が高い人だけにプレゼントするとなると、毎回もらえない人が出てしまうので、定期引上げ率が高いだけではなく、前月から改善して数字がアップした人を選ぶなど、様々な基準で評価するようにしています。これは、C社に関わるオペレーターの全員のモチベーションがアップを実現することで全体の成果が上がることを目指しています。


化粧品通販会社D社は、社長自らが定期的にコールセンターを訪問しています。その際に、必ず手土産にお菓子を持参します。これにはモチベーションアップと労いの意味が込められています。オペレーターも自分達を気にかけてくれていると感じることで、商品や企業に愛着が湧いていくので、自然と良い成果を上げることに繋がっています。


トークスクリプトの改善、数値の管理などはもちろん必要ですがコールセンターで働くSV、オペレーターの立場にたった関わり方を模索していくことも、定期引上げ率アップを実現することができるのです。


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