事業計画を自ら作ることでビジネスの難しさを実感する
新たに通販事業にチャレンジする、新商品を発売するといった際に、事業の見通しをシミュレーションする必要があります。その際に、他社に任せるのではなく、自社でシミュレーションを行うことが大切です。
シミュレーションを行うためには、目標とするCPO、客単価、2回目移行率、年間購入回数などの数字が必要になります。もちろん、商品の発売前なので数字は仮になりますが、様々な数字を当てはめてみることで、事業の難しさを実感することができます。
CPOの数字を変えるだけで、1年後・2年後の売上がどれだけ変わるのか、投資回収にどれだけの年数が必要なのかといったことが理解できるようになります。
シミュレーションは、あくまでも仮の数字であることを理解する
食品メーカーA社は新規事業として健康食品通販にチャレンジしました。その際に、起用する広告代理店に事業計画を作成させました。広告代理店側は仮の数字であることを何度も伝えましたが、事業責任者は発売後、事業計画の数字通りいかないと非難するばかりでした。事業責任者はエクセルの表と睨めっこばかりで、テストマーケティングも遅々として進まず、結果として事業から早々に撤退してしまいました。
自らシミュレーションを行うことで事業理解が深まる
食品メーカーB社が新規事業として健康食品通販にチャレンジした際にも当初は提案に来た広告代理店に事業計画を作成させました。出てきた計画案が1年で黒字化するというプランで当初はB社の事業責任者も楽観的な心持ちでいました。しかし、勉強をしていくうちに、そんなに甘いビジネスではないと気づき、自ら事業計画を作成し、黒字化には時間がかかることを認識しました。この事業責任者は経営陣に5年で黒字化というプランを提出したのですが、事業を始める前に経営陣とビジネスの難しさを共有したことで、スムーズに事業を始めることができました。
広告出稿毎に、シミュレーションを行い、課題を早期に発見
シミュレーションは事業計画だけでなく、日常の業務においても行う癖付けをすることが大切で、結果が出た時にすぐに行動ができるようになります。
化粧品通販会社C社では、広告出稿前に各媒体ごとに目標とする獲得件数と定期コース引き上げの数字を設定しています。仮に獲得件数が少ない場合には、定期コースの引き上げ施策をどう強化するかといったことを出稿前から考え、結果が出た際にはすぐに対応できるようにしています。もし件数が上振れした際にはオペレーターの人数が足りるか、下振れした際に引き上げ率が何%必要かといったことを考えるようにしています。
特に、広告はずっと良い成果が出続ける物ではありません。良い時もあれば、悪い時もあることを理解し、常にそれに備え、準備をしておくことが大切です。そのためにも、出稿媒体毎にシミュレーションを事前に行っておくと、素早い行動を可能にします。
何通りものシミュレーションを自身で行うことが大切
通販事業を始めたばかりや、新商品の発売の場合は、シミュレーションはあくまでも仮の数字を入れての判断になります。
実際、シミュレーション通りに行かないことの方が多いです。しかし、シミュレーション通りにいかないことにばかり目を向けるのではなく、何が課題かを考えることが大切です。
自身で何通りものシミュレーションを行うことで事業理解を早め、結果、成功へ向かうための行動につながっていくものなのです。
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