「見える化」を図ることとで、顧客満足度の向上と業務の効率化を実現する

経営者や責任ある役職者にとって、自らの意思やお客様からの情報をいかに社員に継続して伝えていくかということは常に頭を悩ませる点ではあります。朝礼や会議での伝達だけでなく、常に視覚的にわかるように手帳や模造紙等に落とし込み、「見える化」を行うことで情報共有を進めることが重要です。「見える化」とは経営方針や売上目標、顧客からの声など様々な情報を社内で視覚化し、共有しあうことを意味します。

 


顧客サービスの徹底において、「見える化」は大きな効力を発揮する。

健康食品通販会社A社では、当日の広告、お客様からの要望やお礼状、企業としての行動指針、直近で行った改善点など全ての情報を社員一同、共有できるように取り組んでいます。情報の共有といってもパソコンの画面や印刷物はなかなか目に止まりにくいので、重要な情報は模造紙などに書き、常に目に入りやすい場所に貼りだしています。

 

売上の数字だけではなく、オペレーターのお礼状をもらった枚数や上司から褒められた回数など間接的に売上につながるような数字を目標にするのも効果的です。「今年は昨年より1枚でも多くのお礼状をお客様からもらおう」という目標は顧客満足向上の取り組みにつながり、結果として売上アップにつながるものです。

 

また、お客様からの声は社員だけでなく、来店してくるお客様やパートナー企業にも見せることが大切です。特にクレームやお怒りの意見に対して、勇気を出して掲示することが大切で、改善を表明することでお客様からの信頼を獲得することができます。また、店内に掲示するだけでなく、冊子にまとめて、お客様に送付することでも同様の効果を得ることは可能です。

 


コンサルティングの現場でも活用している「見える化」

コンサルティングの現場でも、話し合いの内容を「見える化」することを心がけております。打ち合わせの中で、「さっきの件」「あの件」など抽象的な言葉が出てくると、メンバーの中には話している内容が理解できない方もでてきます。常に話している内容を「見える化」することで、話し合いもしやすくなるのです。

「わかっているはず」「伝わっているはず」ということも大切な内容はしっかり「見える化」して伝えていってください。会議中に「さっきのあれだけど」とか「それをもっと工夫してみたら」というように、「あれ」とか「それ」というような言葉が飛び交うようになったら、ちょっと注意が必要です。Aさんの言っている「あれ」とBさんが頭に浮かんだ「あれ」がちゃんと一致しているのか、タイミングを見て確認し合い、認識を一致させることが必要になります。

 

コンサルタントの立場として、打ち合わせ中で認識の一致に不安を感じたら、白板か白紙を使って「見える化」を行うようにしています。「見える化」を行っていれば、実際に書いた言葉を指しながら、話ができますので、スムーズに話を進めることができます。

 

また、打ち合わせでは話がずれたり、飛んだりすることが良くあります。トライアル商品購入者をどう定期コースに誘導するかという話をしているのに、参加者の一人が突然、先日行った休眠DMの話を持ち出したり、自社で委託しているコールセンターの内情を話始めたりするなんてこともあります。

 

本人の思考回路の中では繋がっている話なのでしょうが、他のメンバーは戸惑いますし、司会者としては会議進行の妨げになります。そういう場合は白板の横の方に、「休眠DM」「コールセンター」といった言葉を書いて、後で話しましょうという意思表示に使います。不思議なもので、言葉を書いて「見える化」するだけで、発言者は安心して本筋に戻ってきてくれます。

 


業務の「見える化」を行うことで業務の効率化が実現できる

どこの会社を訪問しても皆さん、口を揃えて「忙しい」と言われます。一緒に働く社員が増えても、多少業務を減らしても忙しさは変わらないようでなかなか新しい施策に取り組めないようです。日々の業務に追われる中、ただ「忙しい」と言っても状況は変わらないので、業務を棚卸して見える化を行うことが大切です。特に人は無意識のうちに、自分で仕事を増やしてしまう傾向があるので、時々、本当に必要な仕事なのか、優先順位の高い仕事か見直す必要があります。

 

業務を「見える化」する必要性は経営者、上司から見て、会社にとって重要な業務に対し優先的に取り組むことができるかを確認するためです。自分が思う優先順位と会社が求める優先順位にズレがないかを認識することが大切です。

 

ある通販会社の社員で業務量の割に忙しくしている方がいて、業務の見える化を行ってみました。すると、社外からの電話や他部署からの突発的な業務依頼に追われ、自分の業務に集中できていない実態が明らかになりました。原因が明らかになり、部署内で共有されたことで解決策を講じることができました。

 

また、ある化粧品通販の会社でも業務量の割に忙しくしている方がいて、業務の見える化をしてみると重要度の低い業務に多く割いていることがわかりました。業務の優先順位を理解してもらうことで以前よりも余裕を持てるようになりました。

 

先日、ある通販会社で「タイムマネジメント」をテーマに研修を行ったのですが、参加した社員の方々は改めて業務の見える化や他部署の業務に関心を持つといったことのきっかけになりました。自分1人での業務改善には限界があります。経営者、上司、他部署も巻き込んで、より効率的に業務が行えるか考えてみることが大切です。

 

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