環境の変化が人の成長を促す

プロ野球の中日ドラゴンズに細川成也という選手がいる。野球好きの方であれば誰もが知っている中日の4番打者です。2016年横浜DeNAベイターズから5位指名を受け、プロ入りした彼は1年目のプロ初打席でホームランを打ち、将来を嘱望された選手でした。


しかし、それから6年が経過し、なかなか結果が残せなかった彼はシーズンオフには戦力外通告におびえるようになり、その豊かな才能は発揮されないまま、翌年の成績次第では引退を余儀なくされるところまで追い込まれました。


2022年初めてプロ野球で導入された現役ドラフトにより中日ドラゴンズに移籍した彼は2人の指導者と出会い、大きな飛躍をとげました。打撃コーチの和田一浩氏の指導のもと、その才能は開花していきました。そして、監督であった立浪和義氏は出場機会を与え続けました。これにより、結果を出さないとと焦る気持ちを取り除くことに成功し、実戦で徐々に結果を残すようになりました。


このように、才能溢れるプロ野球選手でも環境に変化により成績が向上する場合が数えきれないほどあります。当然、ビジネスの世界でも環境の変化が成長を促し、成果を出すことは珍しい話ではありません。


環境が変わることで積む経験が成長を促す

化粧品通販会社A社では、定期的に社員の部署異動を行い、幅広い経験を積み視野を広げるようにしています。新規獲得部署とリピート客育成部署の人員を入れ替えると事業の捉え方ががらりと変わります。新規獲得部署にいた人はリピートの重要性やLTVに寄与する新規獲得の重要性を理解しますし、リピート部署の人間は競争激しい中、新規獲得の大変さを身をもって知ることができます。


健康食品通販会社B社では、システム担当の社員を期間限定でリピート客育成に配属することにしました。彼女は自分の仕事はきっちり行う反面、他部署との連携やコミュニケーションはやや苦手な傾向がありました。しかし、実務を経験することで通販ビジネスの面白さ、奥深さに興味を持つようになりました。その後、システム部署に戻りましたが、他部署のサポートを積極的に行うようになりました。


食品通販会社C社では、中途で採用した社員に過去の経験とは全く関係のない業務を任せるようにしています。未知の領域の仕事なので、最初は当然、戸惑いはありますが、やらなくてはいけない環境にいることで短時間で成長をとげ、各分野で欠かせない人材を何人も輩出しています。


中途社員の採用というとどうしても過去の経験に期待しがちですが、あえて違う仕事を任せることで成長を促すことに成功しています。


環境変化は人物理解を疎かにしないこと

環境の変化は成長を促す側面がありますが、闇雲に行うことはリスクを伴います。各自が持つ得手不得手や性格、社内の人間関係を把握せずに部署異動を行うと、成長はおろか、能力の発揮もままならなくなります。経験豊富なベテラン社員にコミュニケーション不足のまま新しい仕事をさせようとすると、モチベーションの低下や会社への不信感が生まれ、能力が発揮できなくなる場合もあります。


環境の変化は多くの場合、成長を促すきっかけになりますが、留意点も理解したうえで実行するようにしてみてください。


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