定期コースの解約率を下げる3つのポイント
最近、多くの通販会社が課題に感じているテーマに「定期コースの解約率を下げる」というものがあります。新規客の獲得効率が悪くなる中、定期コースの申込者を増やすために、初回に割引率の高いオファーを用意したり、回数縛りのないことを強調したりすることで、解約率が高くなってきていることが背景にあります。
定期コースの解約理由を見てみると、「商品が余っている」「効果が感じられない」「価格が高い」「経済的な理由」といったところが上位に上がってきます。シニア向けターゲットの健康食品の解約理由には「ドクターストップ」も加わります。
上記の解約理由も踏まえた上で、定期コースの解約率を下げるためには以下の3つがポイントになります。
1.商品についての理解を深めてもらう
2.正しい使い方を伝えて、適切に消費してもらう
3.余ったお客様にはお休み制度を利用してもらう
の3つが大切です。
商品についての理解を深めてもらう
お客様は広告やLPを見て商品購入をしますが、その内容をいつまでも覚えているわけではありません。したがって、同梱物やフォローメールなどで商品についての情報を継続して発信していく必要があります。
健康食品通販会社A社では、初回購入者からの電話注文の際、最後に必ず同梱物に目を通していただくようお願いをしています。その一言を添えることで、後日の定期コース引き上げが数%アップしています。
健康食品通販会社B社では、定期コース申込者に初回から6回連続で商品理解を促すツールを同梱しています。商品コンセプト、主要成分、商品が持つベネフィットに関連する情報を繰り返し発信していき、商品理解を深めることで継続した購入を実現しています。
正しい使い方を伝えて、適切に消費してもらう
健康食品であれば正しい飲み方、化粧品であれば正しい使い方、食品であればレシピ集のようにいかに適切に消費してもらうかが大切です。
食品通販会社C社は、だしを主力品としているのですが、お客様の消費を促すために、定期的にレシピ集を作り同梱しています。だしは1回家族に味を評価されると継続する傾向があるので、定期的に提案を行うようにしています。
化粧品通販会社D社は解約のお電話では、解約理由を聞くと共に、お客様が正しい使い方をしたかを確認し、正しく使ってない場合には、正しい使い方でしばらく使ってみませんか?という提案をしています。解約の電話をいかに引き留めるかではなく、商品理解のきっかけに使っています。
余ったお客様にはお休み制度を利用してもらう
多くの会社において定期コース解約理由の1位は「余っている」です。なぜ余るかというと消費してないからです。商品の使用が習慣化してないお客様の場合、どうしても使用頻度が少なくなりがちなことから商品は余ってしまいます。商品は気に入っているが、余っているというお客様にはお休み制度を利用して、お届け日を伸ばすことで解約を防ぐことができます。
化粧品通販会社E社では、分析をした結果、定期コースをお休みしながら利用しているお客様のLTVが高いことが判明しました。商品を気に入っているお客様が上手にお休み制度を利用しながら続けていることがわかり、解約のお電話で無理に引き留めをするのではなく、お休みの提案をするようにいたしました。
一方で、解約阻止をコールセンターに任せてしまうのはリスクがあります。引き留めがしつこいとお客様に嫌悪感を与え、商品を気に入っているお客様の離反を促してしまいます。
化粧品通販会社F社では外部のコールセンターに解約阻止を依頼し、阻止1件につきインセンティブを払っていました。しかし、実態を調べたところ解約阻止したお客様の多くが次のお届け前に再度解約の電話をしてきていて、結果としては解約阻止があまりできてない中、インセンティブだけ発生していました。解約阻止については、多くの会社が取り組んでいますが、阻止した後の検証も行うことが大切です。
定期コースの解約の電話がかかってくる前に、対策を講じることが大切です。定期コースの解約理由は各社ほぼ一緒ですので、商品について理解してもらう、正しい使い方を伝える、お休み制度を活用するといったポイントを意識して、施策を考えてみてください。
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