商品力アップが売上アップにつながる
以前、日清製粉グループの家庭用食品部門(現:株式会社日清製粉ウェルナ)で商品開発業務に従事していた時、部署内で「新商品は発売した日からリニューアルが始まる」という言葉をよく話し合っていました。
新商品は芸術作品ではないので、どうしても締め切りがあり、その時点でのベストを尽くした状態で発売します。しかし、品質をはじめ追求すべき課題が残っているのも事実で、数年後のリニューアルに向け、知見をため、後日の品質改善に生かします。
通信販売の場合、新規獲得が売上に与える影響が大きいため、広告の活用に意識が行きがちですが、売上のベースになる商品力を軽視してはいけません。どんなに広告費を使おうとも、商品力が弱いとリピートの売上につながらないためで、商品力アップへの意識を常に持っておく必要があります。
リピートを支えているのは商品力
新規客は獲得できているが定期コースの継続率が悪い、お客様から喜びの声が届かない、社内販売で安く提供しているのに商品を買う社員が少ない・・・そんな時は商品力が弱い可能性があります。
兵庫県にある人気菓子店「ケーキハウス・ツマガリ」は儲かった利益は原価にまわすという考えで、品質向上を図っています。売上アップが品質アップにつながるので、お客様に美味しいお菓子を常に提供することができています。お店の近くは休日には車が込み合い、通称「ツマガリ渋滞」が起きるほどの人気を誇っています。
健康食品通販会社A社も、売上アップに比例し、品質を向上させています。特にお客様に告知はしていないのですが、継続した品質向上により高いLTVを維持しています。
化粧品通販会社B社は、もともとお客様からの品質面の評価が高く、高い継続率を誇っていました。しかし、その現状に満足することなく、品質改善を行っていて、その姿勢は継続率アップの維持だけでなく、販売している社員の自信と商品への愛着にもつながっています。
商品力アップは品質だけではない
健康食品通販会社C社は、ある時にリブランディングを行い、パッケージデザインの変更を行いました。販売ターゲットも従来のシニア向けから40代女性向けにシフトし、販売戦略も大幅に変更しました。その結果、新たな客層に商品を届けることに成功し、商品の価値を高めることに成功しました。
従来、お客様に届いていなかった情報の発信、ストーリーの開発、パッケージデザインの変更といったことも商品力のアップにつながります。
通販の場合、単なるリニューアルでは売上アップにつながりにくいのが実情です。しかし、お客様が商品力のアップを感じることができるリニューアルであれば、実施する価値がある上に、売上アップにつながります。
売上アップに向けて、短期的な施策に目が行きがちですが、時に自社の商品力の評価を行い、商品力アップの是非を検討してみてはいかがでしょうか?
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