顧客視点で事業を見直す

はとバスが経営難に陥った時に、当時の宮端社長は奥様と二人で月に3回自腹ではとバスに乗り、お客様と一緒にツアーを体験したそうです。バスで移動している間、前後左右のお客様が「さっきの天ぷらは冷たかった」「あの観光場所はもっと長い時間いたかった」なので感想が聞こえてくるそうなのですが、そこに経営改善のヒントがたくさんあることを発見しました。

 

はとバスでは、月に1回お客様から来たハガキをもとに経営改善を行う会議が実施されており、お客様の声が多くの改善に活かしているそうです。

 

先日、お伺いしたある通販会社では月に1回全社員でお客様の声ハガキを読む時間を作っているそうです。通販会社は対面での接客ができないので、送ってくださるハガキにこめられた想いを積極的に汲み取る必要があります。

 

また、ある通販会社では定期的にコールセンターでモニタリングをしているのですが、ある時に社員自らがお客様として電話して、オペレーターと話してみると、モニタリングとは違う感じがしたそうです。モニタリングでは、オペレーターの話しぶりや会話の内容が気になったそうなのですが、自分がお客様の立場になると、こういう質問をしたら、どう答えるだろうかといった疑問が幾つも浮かんだそうです。

 

提供しているサービスは素晴らしいのに、それがお客様に伝わっていないというケースも散見されます。お客様がツールやホームページに書いている内容を全て読んでくれるのであれば、伝わるのでしょうが、実際にそんなことはありません。

 

もう何年も行っているサービスについて、改めてわかりやすく告知をしたところ、お客様から「お得なサービスを始めてくれてありがとう」という感謝の声が届き、皆で苦笑したこともありました。

 

私達は日常生活の中で、多くのお店を利用し、商品を購入したり、サービスを受けたりしています。印象に残るサービスを行っているお店があったら、その体験を通販でも応用できないか考えてみると思わぬ施策が思いつくかもしれません。

 

時には、頭の中をリセットして、一人のお客様として自社の施策に触れてみてはいかがでしょうか?伝わってない情報や施策の改善点がきっと浮かぶことでしょう。

通販ビジネス成功のための50のヒント

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