全社員で現状と課題を共有し、アイデアや意見が活発に出る組織を作る
規模の小さな会社が大きな会社に優る要素の1つが情報の共有です。規模の小さな会社は社員数も少ないので、自社の現状・課題や他の人が何をしているのかを日常の業務の中で容易に把握することができます。そして、社員数が少ない会社は
施策の実施もスピーディーでトライ&エラーを短時間に繰り返すことができます。
一方で、売上が増え、社員数が増えてくると組織が縦割りになっていきます。情報共有を怠ると他の部署が何をしているのかがわかりにくくなってしまい、自社の現状・課題を把握しないまま、日々の業務を各々が進めていくことになってしまいます。
特にこの1年半、リモートでの働き方を取り入れている会社では、従来以上にコミュニケーションが不足しがちですので、情報共有は優先度の高い取り組みと言えます。
現状と課題を知る環境を作る
健康食品通販A社では、主力品については新規、リピート、物流、コールセンター、システム、分析など横断的に役職者を集めて情報共有の時間を作っています。新規獲得やリピート客育成の難しさを全部署で共有することで、関心を高めると共に、役割を超えてアイデアや意見が出るような組織作りを心掛けています。
化粧品通販会社B社では、毎朝の朝礼で社長が会社の現状・課題、経営方針を全社員に向けて話しています。毎朝、繰り返し話すことで社長の考え・方針、何を一番の課題に感じているかを認識することができています。
お客様の声を皆で聞くことで情報共有ができる
お客様の声を読むことで自然と自社の課題が見えてきます。社員全員で読むような環境を作ることで、自然と課題を共有することができます。
健康食品通販C社では、定期的に全社員でお客様から来たお声を共有する時間を作っています。お客様からの喜びの声、クレーム、要望を共有することで皆で協力し合って施策を進める環境作りをしています。
化粧品通販D社では毎朝、コールセンターのオペレーターがお客様の声を発表する時間を作っています。発表者はローテーションになっているのですが、発表のために定期的に全オペレーターがお客様の声に目を通すようになっています。お客様の声を読みましょうという掛け声ではなく、読む仕組みを会社が用意しているのがポイントです。
食品メーカーのカルビー株式会社では全社員がお客様相談室に寄せられたお客様の音声を聞く取り組みをしています。工場、経理、総務といった部署も含めた全社員が年に1時間以上聞くルールになっています。会議を1時間開くよりもお客様の音声を聞く方が多くの学びや気づきが得られます。
他部署の業にも関心を持ち、総合力を高めていく
情報共有の目的は社員が他部署の仕事にも関心を持つことにあります。新規獲得もリピート客育成も年々、難易度が上がっていく中、担当部署だけで課題を解決するのは限界があります。
主担当でないからこそ持てる客観的な視点、一人の消費者としての視点。その視点に基づいたアイデアや意見が多く出れば出るほど、施策案にバリエーションが生まれてきます。会社としていかに多くの社員から建設的で前向きな意見が出る環境を作っていくことが大切です。
思い付きでの無責任な発言ではなく、情報共有に基づく具体的な意見が増えることで会社の総合力を高めていくことができます。
施策のマンネリ化や社内に閉塞感が漂うような場合は、会社の現状・課題を情報共有をした上で、多くのアイデア・意見が飛び交う環境作りを目指していってください。
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