「数字が苦手」という固定観念を払拭する

ご支援先の社員の方々と話していると、「私は数字が苦手です」と言う方が一定数いらっしゃいます。ただ、その方々と話していて私が感じるのは、「数字が苦手と思い込んでいる」ということです。


多くの方と接してきましたが、打ち合わせ中に、数字をもとにした話をしても十分理解していますし、数字のせいで会話が滞ることもありません。無意識に数字を活用できているのですが、何となく数字が苦手という固定観念だけが残ってしまっているという印象を受けています。


仕事で使うのは算数

膨大なデータをもとに分析をする業務を除けば、普段の会社生活で使うのは、ほとんどが、加減乗除(足し算、引き算、掛け算、割り算)です。ルートや微分・積分など使う場面はほとんどありません。算数レベルの計算しか使わないと思うことで少し苦手意識が払拭される方もいるのではないでしょうか?


ちなみに、「ひとふり」というサイトで微分・積分の使用例であげられているのが、楽器の設計、建物の強度の計算、橋など構造物の安全性の計算、人工衛星の軌道の計算、経済の変化の予測、ウイルスの感染拡大のシミュレーションです。世の中では重要なことばかりですが、通販会社の日々の業務ではあまり使わなさそうです。
https://hitofuri.su-gaku.net/calculus


数字の意味を理解する

なぜこの数字を算出しているのか?その意味が理解できると数字への苦手意識が減っていきます。意味がわからないと数字の羅列があるだけですが、意味がわかると数字が言葉になります。


数字の意味を理解するためには、1つ先の疑問を持つ癖をつけることが大切です。会社の目標CPOを例にすると、その数字をただ覚えるのではなく、なぜその数字なのかについて疑問を持つことです。そこで担当者に質問をすると、広告費の回収期間、商品の粗利率、直近の広告レスポンス、他社の広告動向などが目標設定のための判断材料になることがわかります。


様々な指標について、なぜその数字なのか?なぜその数字だと合格なのか?と疑問を持ち、質問していくことが大切です。数字の意味が理解できると仮説構築から検証までの流れがスムーズになります。数字を見て仮説を立てることも可能になり、仮説構築力が高まるからです。


会社全体で数字の理解度を高める

社歴が長くなると、理解していないことでも質問がしづらいため、結果として数字が苦手になってしまう社員が出てきます。会社としてはそういった社員がいる前提で研修を行うなど対策を考える必要があります。


化粧品通販会社A社で新入社員研修を行った際の出来事です。内容は通販の基礎的な内容ばかりだったのですが、新入社員の引率で一緒に参加した中堅社員の方から「非常に勉強になりました」と感想をもらいました。知っている内容が大半だったそうですが、それでも新しい気づきや学びが多くあったとのことでした。その後、A社では新入社員だけでなく社歴が浅い中途社員も研修に参加するようになりました。


また、数字に強い人の伝え方も重要です。数字に強い人は、つい自分の理解度を基準にして話がちです。いかにわかりやすく伝えるかを意識することで、社内での数字の理解度を増すことができます。


健康食品通販会社B社では毎月、全部署参加で数字の共有会を行っています。広告の実績、リピートの数字を全部署の社員が知ることで、事業の現状や推移を理解することが目的です。B社では経営者自ら数字の持つ意味を噛み砕いて伝え、社員の理解が深まるよう取り組んでいます。


繰り返しになりますが、通販ビジネスの業務で使うのは算数です。数字が苦手という意識がある方は、数字の意味を1つずつ理解して、ぜひ苦手意識を払拭してみてください。そして、数字が強いという意識がある方は苦手意識がある人にも理解できるようなわかりやすい伝え方を心がけてください。


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