わかりやすい表現を心掛ける

片仮名を減らし、結論を先に述べることに気をつけると相手に伝える表現はわかりやすくなります。

 

最近、テレビを見ていると「オーバーシュート」とか「ロックダウン」とか片仮名言葉が飛び交っています。横文字で話す方が格好いいと思うのかもしれませんが、直感的に伝わらない言葉は単にわかりにくいだけです。

 

例えば、「ダイレクトマーケティングの世界では現在、アクイジションとリテンションに課題を感じている会社が多いです」と言われるのと「通販業界では新規獲得とリピートに課題を感じている会社が多いです」と言われるのでは当然後者の方がわかりやすいはずです。

 

片仮名の方が伝わりやすい言葉もありますので、片仮名=悪ではありませんが、聞き手にとっては聞きなれない言葉が1つ混じるだけで、内容理解が難しくなりますので、言葉の選択が大切です。(言葉のチョイスと書きそうになりました)

 

よく新聞の文章の書き方について「逆三角形」という言葉が使われます。一般的な文章は「起承転結」に従って、経緯を辿って結論を書きますが、新聞の場合は結論を先に書き、その説明を後ろに書きます。

 

ビジネス文書も打ち合わせでの会話もこの「逆三角形」を使うと短時間に相手に趣旨を伝えられることになります。経営者や上司に分析を依頼され、その報告をする際も相手が求めているのは結果の結論です。上手な人は結論を伝えて、その根拠を後で話します。

 

ある飲食店に行った際に店員さんから「ちょっと片づけますので、5分お待ちいただけますか?」と言われるとストレスを感じずに5分待てます。しかし、「ちょっと片付けるのでお待ちください」とだけ言われて待たされると5分経つ前にストレスを感じてしまいます。このように先に明確な時間を言うか言わないかによって人の受け止め方も変わります。

 

通販業界も今の社会情勢上、受電時間の短縮や受注から配送までのリードタイムについて変更が余儀なくされるかもしれません。配送も〇日は猶予くださいと事前に言っておけば許容してくださるお客様も多いはずですが、曖昧な情報発信だと不安やストレスを与えてしまいます。

 

片仮名を減らすこと、結論を先に言うことの2点で格段にわかりやすい表現ができます。心当たりがある方はぜひこの2点を意識してみてください。


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