トライ&エラーを重ねてできあがるのが仕組み
仕組みというとFCビジネスのように、すでにできあがったものをイメージしてしまいがちですが、実際は各社各様に作り上げていくものです。「鉄板の仕組みがある」と聞くと、つい導入したくなりますが、商品、顧客、社員と会社によって違う中、必ず成果につながる仕組みというのはありません。
その会社にあった仕組みを構築するのに必要なことは、トライ&エラーを繰り返すことです。例えば、初回購入者に2回目購入を促すために、どのような設計を行うべきか、様々な施策を試しながら、自社に合った設計を模索していきます。
楽天に初期の頃、在籍していた方に聞くと、三木谷会長は「仮説→実行→検証→仕組化」が口癖だったとのことです。今でも楽天主義として発信をされていますので、長年、大切にしている考え方であることがうかがえます。
施策の検証をもとに仕組みを構築していく
健康食品通販会社A社は、お試し品10日分で新規を獲得し、その後、アウトバウンドやDMで定期コースに引き上げています。当初、お試し品購入者に対し、14日後にアウトバウンドをしていました。10日分飲み終わったあたりの日を意識してのことでしたが、お客様からは「10日分飲んだけどよくわからない」との回答が多く定期の引き上げで苦戦していました。
そこで飲み終わる前の8日後に電話をするようタイミングを変えたところ、お客様の商品への期待が残っている方が多く、定期コースの引き上げ率アップに成功しました。
化粧品通販会社B社は、本品1ヶ月分を初回に販売し、その後、DMで定期コースの引き上げを行っています。DMを送るタイミングによって、引き上げ率が変わるので、25日後~35日後で定期的に数字を確認しながら、送るタイミングを調整しています。
健康食品通販会社C社は、定期コース購入者には、購入後3回経過してからクロスセル商品のチラシを入れるようにしていました。しかし、クロスセル購入者の動向を調べてみると、購入回数が1回、2回のお客様が多くいることが判明しました。
クロスセルは購入回数が多くなってから案内するのが良いという定説を信じた設計になっていましたが、実情と乖離があったので、案内するタイミングを変更することにし、クロスセル率アップに成功しました。
自社の設計を再確認する
初回購入者への2回目購入の促進、リピート客への購入促進、休眠客の掘り起しなど、様々な施策が設計され、社内で仕組化されているはずです。
その設計がトライ&エラーから生まれたものであれば、問題ないのですが、打ち合わせで決めた設計が見直されず使われているのであれば、機能しているのか検証してみる必要があります。
現在の設計がトライ&エラーに基づくものかどうか、今一度、振り返ってみて、より効果の上がる仕組みに進化できるかをぜひ考えてみてください。
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