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D2Cと通販の違いとは

最近、頻繁に目にするようになったD2Cですが、長く通販ビジネスをしている方から「D2Cと通販は何が違うの?」というご質問を受けることがあります。実際にD2Cについて様々な記述を読んでも定義は書き手によってマチマチのようです。


では、実際にD2Cと通販は何が違うのでしょうか?


D2C とは、DtoC、Direct to Consumerの頭文字をとったもので、メーカーが自社で開発・製造した商品を、商社・問屋や小売店などに卸さず、直接消費者と取引して販売するビジネスモデルのことを言います。


D2Cを狭義に捉えている方は、SNSを活用しECサイトで販売するモデルと定義しています。しかし、広義に捉えると販売チャネルはECサイトでなくてもオフライン広告を活用した従来型の通販やメーカーが直売のために出店している実店舗での販売もメーカーが直接、自社商品を消費者に販売していればD2Cと定義することができます。


一方で、通販の定義は小売業態のうちの無店舗販売の一つで、店舗ではなく、広告やオンラインショップ(モール含む)を利用して商品やサービスを提供することになります。この場合、必ずしも自社で製造した商品だけでなく、他社が開発・製造したものを仕入れて販売することも含まれます。


整理すると、


① 自社で開発・製造した商品を無店舗で販売している場合(ECサイトであろうが、オフライン広告を活用しようが)、D2Cであり、通販でもある
② 自社で開発・製造した商品を実店舗で販売している場合もD2Cである
③ 他社で開発・製造した商品を無店舗で販売している場合(ECサイトであろうが、オフライン広告を活用しようが)は通販である

となります。


D2Cはビジネスモデルで通販は販売形態の1つというのが違いです。


D2Cという流行り言葉を使う方が目を引きやすいので、長年、通販会社の支援を行ってきた企業がD2C支援企業と言ってみたり、オンラインショップの制作をD2Cサイト制作と言ってみたりするという状況になってきています。


D2Cという言葉を狭義で捉えるのか、広義で捉えるのかによって解釈に幅が生まれます。D2Cという言葉を使う場合、打ち合わせの場などでは、お互い、D2Cをどういう意味で捉えているのかを確認し合うことが重要となります。


健康食品や化粧品を単品リピート通販モデルで販売している会社はほとんどがD2Cです。食品メーカーが工場に隣接した場所に直売所を作ったり、商業施設に出店したりして自社商品を販売するのもD2Cです。SNSを活用することやベンチャーキャピタルから資金調達をして事業拡大することが=D2Cというわけではありません。


DCという言葉に惑わされず、自社の想いがこもった商品をお客様に直接価値を伝え、関係性を構築しながら販売していくという原点を大切にして事業に取り組んでいってください。


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